ブロックチェーン
電子的な情報を記録する新しい仕組み。
取引記録をネットワークの参加者全員で公開された台帳に記入し管理を行う。
取引は10分毎に記録する。この10分間の枠をブロックという。
次の10分間の取引は次のブロックになります。このようにブロックが繋がっていったものをブロックチェーンという。
インターネットができないこと
インターネットにできないことが2つある。一つは経済的な価値を送ること。二つ目は信頼を確立すること。
経済的な価値
電子的なデータは容易に書き換えられるので、提出されたデータが正本なのか、書き換えられたものなのかを判断できない。
これに関して、ブロックチェーンに書き込まれたデータは書き換えることが事実上不可能。そのため信頼性が担保される。このために、貨幣などの経済的な価値をインターネットで送ることができるようになる。
信頼を確立すること
インターネットは、通信している相手が本当にその人なのかを確かめられない点で、信頼性の低い、脆弱なシステムである。信頼が確立できない事は非常に大きな問題。そのため、通貨のような価値のあるものを送る事ができません。
それに対してブロックチェーンはそこに書かれた情報は正しい情報であるといえる仕組みである。これによってインターネット上での信頼の確立が可能になる。
特徴
管理者が存在せず、自主的に集まったコンピュータが運営しているにも関わらず事業が信頼できること、そして記録が改竄できないことにある。
ビザンチン将軍問題
信頼できない者同士が集まって共同作業を行い、それでも裏切り者に陥れられないためにはどうしたらよいか。
これはビザンチン将軍問題と呼ばれ解がないとされていたが、ブロックチェーンがこの問題に答えを出した。
悪い事は採算に合わない仕組みで悪事が経済的に不合理だから誰もがやらない。悪いことをするのは倫理的に良くないからやらない(=性善説)でなく、悪いことをしたら損するからやらない(=性悪説)になった仕組みとなっている。
引用元
野口悠紀雄『入門ビットコインとブロックチェーン』PHP 研究所 2018年