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『交渉力 結果が変わる伝え方・考え方』 レビュー

概要

大阪府知事大阪市長に就任し、4万8千人の組織を動かしてきた著者である。また、若い頃は弁護士として数々の交渉をこなしてきた。本書では、相手を説得し、対立する意見をまとめていく橋本流・交渉力の全極意を解説している。

 

交渉力

交渉というと難しく感じるかもしれないが、要は話をまとめる力である。

何か達成したい目標がある時、相手を説得し、対立する意見をまとめていく交渉力の有無が、結果を左右する。どんな職種・役職であれ、何かを成し遂げるために必須となるのが交渉力である。

 

要望の整理

交渉成功のポイントは自分の要望の整理

交渉とは結局のところ、自分の要望を一つかなえるために、一つの譲歩のカードを渡す交換行為だ。つまり、こちらの要望・譲歩の数と、相手の要望・譲歩の数が釣り合えば交渉成立となる。そのためには、要望の整理が必要不可欠となる。

交渉をうまくまとめるには、交渉の準備の段階で自分の要望に優先順位をつけ、要望を整理しておくことだ。準備の段階で。交渉が成立するかどうかの9割は決まる。

組織に属している者の場合は、組織の方針、組織の基準に照らして優先順位をつけていかなければならない。

故に要望と譲歩の優先順位をつける際には、必ず組織の優先順位を確認すべきである。

 

交渉は二パターン

弁護士としての交渉は、相手側からの不当な要求を拒んだり、こちらの要求を飲ませたりするものが多かった。(=敵対的交渉

お互いが納得し、それぞれ得るものがある、いわばWin -Winの交渉だ。(=協調的交渉

 

実践的な交渉は三つの手法

・利益を与える

・合法的に脅す

・お願いする

 

仮装の利益

相手が困るような環境をあえて作り出し、それを取り除くことが相手にとって利益になるように見せる方法もある。こちら側がわざと相手の利益になるように見える環境を作り出すもので、仮装の利益と呼んでいる。

例えば、

自分の要望をわざと多く設定しておく。そして数多くの要望を取下げたように見せる。

 

相手の優先順位をつかむ

交渉における会話で最も大事なことは、相手の要望を探り、それらの優先順位を把握することを目標に会話を重ねること。会話を重ねながらこの人の要望は何か。一番優先しているのは何かなどを自分の要望を整理するのと同じ視点で相手の心の内を探っていく。

 

交渉の評価

交渉を批判するのに、譲歩した部分だけを取り上げても意味がない。何を死守すべきなのか、それは死守できたのか、その観点で交渉は評価すべきである。

 

獲得目標の最小化

交渉と実行とは自分との闘いである。自分の獲得目標を最小限に絞り込めるかどうかで、交渉や実行が成功するかどうかが決まる。獲得目標を最小化し、残りは捨てる覚悟を決める。

 

交渉とは外部の相手と闘っているように見えるかもしれないが、実は、内部の闘いこそが重要である。まずは自分自身との闘い、そして同じ組織に属する仲間との闘い。この内部の闘いを制して、獲得目標を最小に絞り込み、残りは譲歩するという整理ができれば、交渉は成功する。

 

要素の分解

どうしても一致が難しいものについては、さらに要素に分解し、その中で絶対に譲歩できないものと譲歩可能なものを整理し、一致できるものを詰めていく。この作業を繰り返すと、メンバー間でどうしても不一致になるところが、だんだん絞りこまれて非常に小さなことが折り合いがついていないだけであることが判明する。

これが要素の分解によってお互いの一致点を広げ、不一致点を狭めていくテクニックである。

 

交渉の黄金法則

組織同士の話し合いが膠着したときには、トップがそれを動かす大号令をかけることが必要で、それがトップ会談というものである。

トップが大きな方向性を示して、組織に交渉させ、それが膠着したらトップ会談で事態の打開をはかる。このようなマネジメントが組織同士の交渉の黄金法則である。

 

まとめ

交渉をうまくまとめる秘訣は自分が絶対的に譲れないものを確保するためには、その他においては大きな譲歩をすることにある。