スーパースターブログ

ひたすら興味のあることだけを書いていく雑記ブログ。

『バカを一撃で倒すニッポンの大正解』 解説

 

概要

重要なのは正解に至るまでのプロレスである。たまたま正しいことを言う人はしょっちゅう間違える人でもある。ロジカルな思考法を身につければ、そんな残念な人にはならなくて済む。

本書をきっかけにロジカルに考えることの大切さを説いている。

 

財政破綻

筆者の計算では今後5年以内に日本が財政破綻する確率は1%程度しかない。

財政破綻についてはマーケットでどう評価されているかで推測できる。各国国債の信用度は、それに関わる保険料から算出される。当然のことながら、破綻の確率が高いと判断された国の保険料は高くなるし、破綻の可能性が低いと思われている国は保険料が低くなる。

日本の保険料は0.2%程度だから、他の国に比べても非常に低利である。

 

ゴルフ外交

アメリカ人のゴルフは日本の接待ゴルフとは違う。アメリカ人はビジネスランチは比較的誰とでも行うが、ゴルフは基本的に好きな人としかやらない。

実務面から見てもゴルフというのは大統領と長時間話ができるというメリットがある。ゴルフは18ホールで3時間程度かかるからこそ外交の場として利用すれば非常に濃密な話ができる。

従来の日本の首相クラスでは首脳会議で1時間とれればいいほうだった。

 

 

ブレグジット

ブレグジットつまりイギリスのEU離脱である。

EUに加盟しながら単一通貨ユーロを採用していないというのが、イギリスのアドバンテージだった。なぜなら自国の通貨を発行する権利を持ちながら、自由貿易の恩恵を受けられたのだから。しかし、そのポジションを自ら手放してしまった。

 

経済効果 

経済効果とは一般的に所得が増えることを指す。所得は基本的には企業の付加価値と同じ値でかつ消費などの合算にもなる。要するにお金は世の中をぐるぐる回っているわけだから、結局のところは全て同じ値になるということだ。

2025年に開催予定の大阪万博の経済効果は経産省の試算では1兆円9000億円だった。しかし、5兆や6兆という数字を経済効果として報道するマスコミが多い。

調査機関によって出す額が違うのは、付加価値を発表する場合と生産額を出す場合があるからだ。要は利益を発表するのか、売上を発表しているかの違いである。

 

最低賃金

経済状況を見ながらゆっくりちょっとずつ上げるというのが原則である。

政策論で言えば最低賃金は前年の失業率を受けたムリのない水準にし、賃金は雇用確保の後からついてくるという経済原則を曲げないようにさえすればいい。大雑把な計数であるが、最低賃金の上昇率は5.5から前年の失業率を差し引いた数値程度が妥当なところである。2019年6月時点の失業率は2%台前半だから、これを5.5から差し引いた数字=3%程度が上昇率として妥当である。

 

GAFA

グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンという主要IT企業4社はその頭文字をとってGAFAと呼ばれる。この4社に共通しているのはいわゆるプラットフォーム企業としての地位を確立し、広く社会に浸透している点だ。

要するに、論理的に考えるまでもなく、価値のある個人情報をタダで入手しているからGAFAは強いのだ。仕入れがただなのだから儲かるのは当たり前である。

最も欧州ではGAFAを規制すべしという流れになっている。日本も同じ方向に向かいつつある。

 

電波使用料

電波利用料は毎年600億円〜700億円にのぼるが、そのうちの8割以上は携帯電話からの徴収である。電波を使いまくっているテレビ局からそれ相応の額を徴収しないのはなぜだろうか。

実際、民放各局が支払っている利用料は5億円程度でNHKは若干多く払っているものの、それでもせいぜい20億円程度である。NHKの売り上げは8000億円といわれているから、それで電波使用料が20億円というのはいくらなんでも安すぎる。

 

ふるさと納税

2018年9月野田総務相は寄付金に対する自治体の返礼費用の3割を超えたり、返礼品が地場産でない自治体への寄付を税優遇の対象から外す方針を発表した。

返礼品は財政支出だから、各自治体が決めればいいというのが原則だ。要するに総務省の主張は単なるイチャモンに過ぎない。交付税を配る既得権を取り上げられた上、自分たちを差し置いて地方が盛り上がっているのが気に入れないのだろう。

 

空き家問題

空き家問題を真剣に考えるならば、地方問題を扱う総務省よりも地方自治体や地域の不動産会社に任せられない政策決定過程こそ問うべきである。

ポイントは何か、それは固定資産税である。固定資産税は地方税である。東京などの大都市は、固定資産税も無視できない要素ではあるが、それ以外の収入もあるから大きな問題ではない。ところが、地方の小さな自治体にしてみれば、死活問題だ。

 

憲法改正

憲法改正のハードルが世界で最も高いのは日本である。日本国憲法96条において改正に必要な要件を衆院両院の総議員の3分の2以上の賛成と国民投票において総投票数の過半数の賛成を満たすこと規定している。いずれの条件もクリアしなければならないのだから大変だ。

日本も改正条項を国際標準にしたほうがいい。そのために、とにかく96条だけは変えるべきだ。ここを放っておくと、仮に一度は改正できたとしても、2回目以降の改正を実現するのはかなり困難になる。

 

医療保険財政

2017年度の国民医療費は42兆円2316億円となり、過去最高を更新した。これに対して医療保険財政が破綻しかねないという不安の声も上がっているが・・・。

保険原理のもとで運営されている限り破綻はしない。なぜなら給付と負担が完全にリンクしているからだ。

保険原理は実に単純で、全員が負担したお金をたとえば病気や事故といったある条件を満たした人に分配するだけのものである。

 

戦争確率

同盟を強化すると戦争確率が下がる。

2001年に出版された「Triangulating Peace」がある。

 

この本で1886年から1992年までの戦争データについて数量分析した結果、同盟関係を結ぶことで40%ほど戦争のリスクが減少するという実証結果を提示した。

 

引用元: バカを一撃で倒すニッポンの大正解 高橋洋一