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『高橋洋一、安倍政権を叱る!』 感想

 

概要

筆者は、最悪のタイミングで消費増税を行なって経済の落ち込みを招いた安倍政権を叱った。そして落ち込むの理由を述べ、日本を立ち直らせる政策を提案しているのが本書である。

 

水際対策

日本には狂犬病がないから、日本からアメリカに犬を連れて行く場合、ワクチンを射っていますという証明書を見せれば、アメリカでフリーパスだ。逆に、狂犬病が残っているアメリカから日本に犬を連れてくる場合は、いろいろなワクチンを射っていたとしても、検疫所で潜伏期間は留め置かれる。

動物に対してやっている検疫を人に対してやれば、水際で食い止められる。しかし、現実には中国から来た人全員を、水際で2週間留め置くことなどできない。本来は、初期段階で武漢で隔離してもらう必要があった。

 

景気と経常黒字

GDPというのは国内所得を意味するが、GDPが下がるときは、国内消費と輸入が下がる。つまり、輸入の落ち込みは景気悪化の第一段階である。

財務省が2月10日に国際収支統計を発表したが、2019年の経常黒字は4.4%増であった。経常黒字が増えることはいいことだというイメージがあるからもしれないが、一般的に言えば、景気が悪くなると経常黒字は増える。

 

社会保障目的税

消費税社会保障目的税にしている国はない。世界的に見ても、年金や医療は、保険料でやるのが標準だ。

財界は、社会保障を税金でやってもらえば、労使で折半している社会保険料を抑えられるから、社会保障目的税化に乗っかった。

こうして、政財官で消費税は社会保障目的税にされてしまったのである。

 

消費増税の歴史

1997年に税率を3%から5%に上げたのは、間違った政策だった。消費増税によって景気が悪くなったのだが、当時の大蔵省はそれをごまかすために、必死になってアジア通貨危機で景気が落ち込んだという嘘をばらまいた。

アジア通貨危機が起こったのは、タイと韓国。タイと韓国のGDPを見ると、ほどなく回復している。日本はずっと回復しなかった。

 

消費増税対策

ポイント還元の規模では消費増税の影響を除くには力不足だ。

今回の消費増税は、税率2%分で5兆6000億円の税収増。そのうち軽減税率で1兆円を戻すから、実質的には4兆6000億円。

ポイント還元は、ぜいぜい3000億円程度。4兆6000億円の増税に3000億円のポイント還元しても、ほとんど効かないことは容易に想像がつく。

 

地方消費税

消費税は財務省が全てを仕切っていて、国が徴収しているから国税だと思っている人が多いが、地方消費税の部分が含まれている。どのくらいの割合を地方消費税にするかは法律に書かれている。

法律の数字を変えれば、地方税分を増やすこともできるし、消費税を全額地方税にしてしまうことができる。

筆者は消費税はすべて地方消費税にすべきと考えている。消費税の全額を地方財源にしたほうがすっきりする。そうすれば財務省の手を離れるから、財務省がしゃかりきになって消費税増税とは言わなくなる。

 

賃金上昇

経済政策とは雇用を作るのが最低ライン、賃金が上がれば100点である。

予定したような賃金の上昇が起こらなかったのは、外国人労働者受け入れも影響している。人手不足というのは、働く人にとって決して悪いことではない。賃金を高くしないと人が集まらないから、賃金上昇圧力になる。

 

日本の一人負け

平静における日本の低成長は、いわゆる失われた10年(20、30年)だ。

根本の原因はマネー不足である。

バブル崩壊から復活した国々は、崩壊後にマネーを増やしているのに対して、日本だけがバブル崩壊後にマネーを増やしていない。

日本銀行は自分たちの失敗を認めたくないので、マネー不足が原因ということを否定してきた。

 

教育投資

将来投資の中では、教育投資は重要である。奨学金を増やせばいい。学費の貸し付けをするのなら、無利子にしてあげれば、返済が楽になる。あるいは、貸し付けではなく全額あげてしまっていい。その人たちが将来稼いでくれれば、税金という形で回収できる。

 

まとめ

これ以上の経済悪化を防ぐため、そして将来の成長のために、一刻でも早く手を打つべきである。