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『ファクトに基づき、普遍を見出す 世界の正しい捉え方』 感想

 

概要

フェイクを排除するのはほぼ不可能である。現代社会では、嘘、ごまかし、誤解などと呼ぶべき情報が無限に生成され、拡散され続けている。

したがって、フェイクに思考を翻弄されたくなければ、自らファクトを見極め、真実を見出す力を磨くしか方法はない。

フェイクに対して筆者はどのようなファクトを提示したのかが書かれている。

 

桜を見る会は税金の無駄遣い?

会計の重要性原則には質的なものと量的なものとがある。桜を見る会は質的には問題となりえるが、これまで60回以上も平穏に開催されてきたという過去の実績もある。今回になってから急に問題になったとは言いにくい。

量的に見ると、桜を見る会の予算は国家予算約100兆円のわずか0.00005%に過ぎない。

国会という大事な議論の場が、桜を見る会へ批判のために使われること自体が時間とコストの浪費である。

 

年金は破綻する?

年金制度は、長生きするリスクに備えて、早逝した人の保険料を長生きした人に渡して補償する保険と考えればわかりやすい。

極端に単純化していえば、年金とは、平均年齢よりも前に死んだ人にとっては掛け損だが、平均年齢よりも長く生きた人にとっては掛け得になるものだ。このように単純な仕組みであるから、人口動態を正しく予測できれば、まず破綻することはない。

現役世代の人口が減って保険料収入が少なくなろうが、平均寿命が延びて給付額が増えようが、社会環境に合わせて保険料と給付額を上下させれば破綻しない制度である。

 

日本もヨーロッパ並みの消費税にすべき?

ヨーロッパの国々の多くは、陸続きで隣国と接しているし、ユーロという共通の通貨も使える。そのため人の移動がかなり自由である。人口の流入・流出が激しい地域では、定住する人の所得に応じた直接税よりも、市場での消費に応じた間接税で徴収した方が合理的に税金を取ることができる。

一方、環太平洋の国々は、人の移動がヨーロッパほど簡単でない。人が動かなければ所得に課税した方が確実に徴収できるし、所得の多い人に高い税率を課すことも容易になる。

この差を理解していないと日本の消費税率もヨーロッパ並みに20%まで上げるべきというレトリックに騙されてしまう。

 

ふるさと納税の返礼品は規制すべき?

地方税法等の改正により、2019年6月からふるさと納税の募集を適正に行う地方公共団体総務省が指定し、返礼品の規制をするという新制度になった。

返礼品の規制については、地方自治体の財政支出なのだから各自治体で行うべきもので、総務省が上から目線で全国画一的に規制をすべきではない。ふるさと納税による全体の資金シフトは、税額控除等が一定額の上限で管理されているから数%以内に収まる。他の税収が減るといった影響は心配無用である。

 

まとめ

フェイクに踊らせることなく、ファクトを見極め正しく捉えることが重要である。

 

引用元:ファクトに基づき、普遍を見出す 世界の正しい捉え方 高橋洋一