本日は個人的に非常に興味を持ったことについて書いていく。
引用元
アメリカの国際政治学者のブルース・ラセットとジョン・R・オニールは軍事力に関するリアリズムの要素を二つに置き換えた。
その二つとは➡️
①有効な同盟関係を結ぶこと。
②相対的な軍事力。
さらにカントの三角形を
③民主主義の程度。
④経済的依存関係。
⑤国際的組織への加入
上記3つに置き換えた。
ちなみにカントの三角形とは?
カントは民主主義、経済的な依存関係、国的的組織への加入の三つが戦争を防ぎ平和を増進するといったやつである。
こうした置き換えを行なって数学的処理を行ったところ、1〜5の全ての要素が戦争を起こすリスクに影響を与えることがわかった。
- 有効な同盟関係を結びことで戦争リスクは40%減少。
- 相対的な軍事力が一定割合増すことで36%減少。
- 民主主義の程度が一定割合増すことで33%減少。
- 経済的依存関係が一定割合増すことで43%減少。
- 国際的組織への加入が一定割合増すことで24%減少。
・・・といった感じで戦争のリスクを減らすのである。
この5つは平和の5要件とも呼ばれる。
詳しく書いていく。
有効同盟を結ぶこと
➡️同盟関係の状況を見て戦争を思いとどまる可能性が高くなる。また同盟国同士で戦争する可能性は低くなるから戦争リスクを減らす。
相対的な軍事力
➡️互いの国の軍事バランスが崩れると戦争が発生するリスクが高まる。(俗にいう「今いけばワンチャンいけんじゃね!」と考える)
軍事力が均衡していればいるほど戦争による損失が大きくなる可能性が高まり、戦争への抑止力が高まる。
民主主義の程度
➡️一方の国が非民主主義であれば戦争リスクは高まり、双方とも非民主主義国であればさらに戦争のリスクは高まる。
経済的依存関係
➡️貿易などで経済関係が強まっている相手と戦争を始めると、開戦した途端に自国も大きな経済的ダメージを負う。
国際的組織への加入
➡️たとえば国連憲章は自衛権の行使や軍事制裁などの例外を除いて武力による威嚇を禁止。戦争の違法化を強く意識しているため戦争抑止の効果がある。
まとめ
日本は平和を維持したいのであれば1〜5の全ての要素を過不足なく考慮してリスクを下げる必要があるそうだ。