スーパースターブログ

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『可動域を広げよ』 感想

 

概要

人生100年時代の生き方、学び方を書いた書籍。

長い人生とどう折り合いをつけるのか。早いうちから趣味を持とうなどと言ったアドバイスを聞くが、筆者はもっと根本的な部分から日常を見直したほうがいいと考えている。それは可動域を広げるということである。

 

一日中テレビ

2011年の総務省「社会生活基本調査」の結果をグラフ化した際、60歳代前半の男性無業者の多くは平日の日中から夜にかけて、ほとんどテレビなどを見て過ごしているということである。

これには理由がある。

65歳以上でも働きたいと考えている人は6割を超えている。ところが60歳以上で常勤の仕事に就いている人は約1割。7割以上は非常勤などの仕事もしていない。つまり、働きたくてもいい働き口がないから、テレビで時間を潰すしかないとなる。

 

幸福論

イギリスの哲学者バートランド・ラッセルによる『幸福論』がある。そこで説いているのは、幸福には自分の内側を掘ってもなかなか出会えない。とにかく好奇心を持って意識を外の世界に向けよう。新しい出会いこそ幸福感をもたらすということである。

これは言い換えれば可動域をどんどん広げようということである。

 

ビートルズ

1950〜60年代に初めてロックという音楽が生まれた時も、若者には熱狂的に指示された反面、中高年層には下品でうるさいだけ、不良の音楽との批判対象であった。

しかしその後、ビートルズが登場して風向きが変わった。

これは若者に迎合したのではなく、ビートルズによって可動域が広がったわけである。

 

恋愛

筆者は若者たちの恋愛事業を見てきた結果、ある傾向がある。男性は恋愛を通じて相手から学ぶ姿勢が乏しく、逆に女性は大いに学ぼう。

女性の場合、相手の男性の趣味や得意分野を吸収し、仮に別れてもそれを維持する傾向がある。

やがて女性は非常に幅広く趣味や教養を身につけることになる。男性にとってはきつい相手であるが、こういう姿勢自体は少し学んだ方がいいかもしれない。

 

積み上げ方式と飛び石方式

スポーツにしろ芸術にしろ、上達には大きく二つのアプローチが必要である。いわば積み上げ方式と飛び石方式である。

まず日々の訓練が不可欠なことは、いうまでもない。これが積み上げ方式である。しかしもう一つ、外から強い刺激を受けて目標を再設定したり、訓練の方法を大きく変えてみたりという試行錯誤も欠かせない。これが飛び石方式である。

 

福沢諭吉

ある方面で何かを上達できたとすれば、それは他の方面の上達にも役立つ。つまり、可動域が縦方向に伸びたとすれば、横展開も可能になるわけである。

若き日の福沢諭吉は、苦学して蘭学とともにオランダ語をマスターした。ところが横浜に出向いた際、街中で見かけた横文字の看板が全く読めずにショックを受ける。それらはいずれも英語であった。

しかし福沢はそれから英語の勉強を始め、構造的にオランダ語と共通点があることを発見し、思ったほど苦労することなくマスターできた。

 

可処分時間を増やせ

エストニアでは、政府が行政の電子化を押し進め、国民による公的手続きの99%はオンラインで済むようになった。その結果、国民一人当たりで年間平均二週間分もの時間の余裕が生まれた。

またITの発達によって、先進国の一人あたりの労働時間は半世紀前より11%も短縮された。それだけ可処分時間が増えたということである。

仕事を含めて生活全般の生産性が上がったことは間違いない。言い換えるなら、ITによってそれまでの多くのムダを排除できるようになった。

こうした可処分時間を増やすことができれば、その有効利用を考えることができる。

つまりは、可動域を広げるチャンスが生まれる。

 

ダ・ヴィンチ

ダ・ヴィンチというば、モナ・リザや最後の晩餐などの絵画だけではなく、医学や数学、天文学など多くの学問にも精通していた万能の天才として有名である。人類史上、最も可動域が広い人物といえるかもしれない。

 

山中鹿介

戦国時代の武将・山中鹿介は願わくば、我に七難八苦を与えたまえという有名な言葉を残している。七難八苦を与えられたとき、それを乗り越える工夫をすることで自分の可動域が広がる。それこそ喜びであるということである。

だとすれば、年齢を重ねるほど相応の経験も増えるので、可動域を広がるはずである。しかも判断力もある程度備わっているので、むしろ安心して広げられる。

 

部下の可動域

組織のリーダーならこういう発想を持つことは特に重要である。本人のみならず、部下の可動域を広げさせることは至上命題であるが、有無を言わさず命令しても逆効果である。

具体的には大きく二つの方法がある。一つは自分にはできないと積極的に働こうとしない部下でも、全く仕事をしないわけではない。そこで、できないことを責めるのではなく、できている部分を発見してここを伸ばしていけばいいとアドバイスを送る。

もう一つは、平たく言えば多少の無茶ぶりをしてみることである。

 

⬇️下記書籍を参照