スーパースターブログ

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『何のために本を読むのか』 感想

 

概要

この本では、これだけは読んだ方がいいという定番の名著をベースにしつつ、世界を広げてくれるものを取り上げている。

古典、数学、サイエンス系、動物の生き方など馴染みがなかったという人も多いかもしれないが、新しい世界を切り拓いていこうという前向きな気持ちこそ、精神に光を与えてくれる。

 

『ホモ・デウス』 ユヴァル・ノア・ハラリ著

タイトル『ホモ・デウス』とは何か。

デウスとは神のことであり、いわば神に進化した人間のことである。

ハラリは、人間は明らかに神を目指し、神になりつつある存在だと言う。それは私たちが、人類の壁になっていた三つの厄災をクリアしつつあるから。

人類は飢饉・疫病・戦争という三つの厄災によって多くの命を奪われ、存在の危機は直面してきました。この三つの厄災をいかに克服するかが最大のテーマであり、人類に突きつけられた課題であったと著者はいる。

この本が発行されたのは2015年である。ところが2020年に入って状況が大きく変わってきました。新型コロナウイルスによる感染症の世界的な感染拡大である。

著者のユヴァル・ノア・ハラリは2020年4月に行われたNHKのインタビューで、事態は深刻だが、人類は必ずこのパンデミックを克服するだろうと答えている。

彼は恐れるべきはウイルスだけではなく、それがもたらす社会的、政治的な変化だと指摘している。

緊急事態の中で政府の権限の拡大と民主主義の危機が訪れる。

実際、ハンガリーでは非常事態宣言を首相が無期限延期にする権限を手にし、間違った情報を流した人物を逮捕することができる法律ができた。

 

 

論語と算盤』 渋沢栄一

渋沢栄一は日本の資本主義の父と呼ばれている。官史から実業家に転身した後は、第一国立銀行の創設を皮切りに、現在の王子製紙東京海上火災東京電力、JRやサッポロビール日本郵船など、481社もの会社をつくった。

その渋沢の代表的な著作『論語と算盤』である。

論語の教えに従って事業を続けていけば、信用が生まれる。その信用に資本が集まり、さらに大きな事業に発展していく。それが渋沢の考える正しい資本主義のあり方である。

一番痛快なのが一番最後の章、成敗は身に残る糟糠である。

成敗とは成功と失敗のこと。糟糠とは残りカスのこと。

世の中には、悪運が強く成功するものもいれば、善人であっても運悪く失敗するものもいる。大事なのは結果ではなく、人としての務めをどれだけ果たしてきたかである。仮に成功し地位や財産を築いたとしても、それは糟糠、つまりカスだということである。

 

『完全なる人間』 アブラハム・H・マスロー著

マスローは、人生を価値あるものとし、自分自身を受け入れるために重要な概念として、至高経験をあげている。

至高経験とは、もはやこれ以上ないと思えるほど幸福感に満ちた瞬間である。

マスローはその特徴はいくつか挙げていますが、没自我、無我の境地に近い。自分の潜在力が発揮された瞬間であり、時空を超越する瞬間だという。

子供が無心で遊んでいる瞬間や、芸術家がひたすら創作に没頭しているときなど、時間がたつのを忘れてしまうという瞬間も至高経験のひとつとされている。

 

 

『クレーの絵本』 谷川俊太郎

行き詰まった時、人生がむなしいと思った時、むなしさの壁をどう乗り越えるか。ポイントになるのが美である。

この世界がすべてむなしいとしても、芸術=美が潤いを与えてくれる。

 

『整体入門』 野口晴哉

野口整体では活元運動を重視している。体の中の元気を取り戻す方法である。

私たちは睡眠中に無意識に寝返りを打つ。寝相が悪いという表現があるが、むしろ良いこと。寝ている間に体を動かすことで調整している訳である。

寝返りを自然に打てないのは、体が固まっているということである。

寝ている間にゴロゴロ動くことで疲れが取れて、朝スッキリする。これが活元運動の本質である。

子供はあまり肩が凝りません。

NHKの番組でも、子供はなぜ肩が凝らないのか、実験をしていた。赤ちゃんの動きを大人が真似したら、肩こりが解消した。子供は無駄な動きが多いから、肩が凝らないということである。

 

『ぼくの命は言葉とともにある』 福島智

1962年生まれの福島さんは、3歳で右目、9歳で左目を失明しました。さらに18歳で失聴した。

けれども全盲ろう者として初めて大学に進学。2008年から東大教授に就任した。全盲ろうで大学教授になった人は世界初である。

東大に提出する博士論文を書いている途中、ある本でフランクルの公式「絶望=苦悩マイナス意味」を知りました。つまり絶望とは、意味なき苦悩である。

苦悩と絶望とは違うもので、苦悩には意味があるということを知った。

 

『造形思考』(上・下) パウル・クレー

読んでいくうちに、おぼろげながらクレーの主張が見えてくる。

その一つは全ての生成の根底には運動があるということである。

点から始まって全てのフォルムの発生、全ての生成の根底には運動がある。点は現要素であるから宇宙的である。

点と点との緊張を結べば、線が生まれる

クレーが言うには、形は運動の結果である。点が運動していく、それが線なんだと。形を運動として考える。

 

下記書籍参照