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『ヒト・モノ・カネを自在に操る 孫子の兵法』 感想

 

概要

本書は、孫子の兵法と筆者の無手勝流(むてかつりゅう)の兵法とを同時に読者に伝授するために書かれたものである。

 

兵は詭道なり

孫子の中で有名な一節は兵は詭道なりである。

すなわち戦いとは騙し合いである。

選挙は、現代社会における戦争である。流石に選挙で殺し合いとまではいかないが、候補者やそれを支える秘書は落選すると自分たちの職がなくなるから必死である。

 

原点

敵の戦力が充実しているときには守りに徹せ。敵の方が強ければ戦うのは避ける。これは交渉の原点である。

 

不祥事

会見などやらずに済むならしない方がいい。企業の不祥事などの場合、ことが大きくなる前に広報と担当部署が謝罪の書面を作成してメディアに配布するのがいい。

不祥事のダメージの大きさは、スキャンダルの内容とは関係ない。新聞の割く紙面の大きさやテレビが放映した秒数によって決まる。どんなに罪が重かろうとも、報じられるのが一度に短時間なら最小のダメージで済む。

 

勝つためには

勝つことに必要なことはコストとスケジュールの管理とモチベーション向上である。

コストをかければ、勝利の可能性は高まるが、負担が大きくなればなるほど、国は疲弊する。買っても負けても長期戦の影響は大きく、経済的に困窮して国力が弱まり、他国から攻撃される恐れが生じる。

上司は部下のモチベーション向上に努め、成果を出したら褒める。業績が向上したら報酬にも反映させれば、部下のモチベーションはさらに上がり、企業はより強くなる。

 

戦わずして勝つ

孫子の謀攻(ぼうこう)の法とは戦わずして勝つことである。戦うことなく勝利するためには、まず相手の意図を見抜き、相手の心を掴むことが必要である。

ビジネスの交渉にしても、永田町や霞ヶ関での根回しにしても、降伏させると思うとハードルが高くなるが、相手の気持ちを理解して、自分に協力してもらうための説得と解釈すれば、応用範囲が広がってくる。

 

戦う前の態勢

孫子がすすめる戦い方は、守りを固めて不敗の態勢を整えた上で、自軍と相手の戦力を見極め、隙を見計らって攻めに転じるという作戦である。誰にも賞賛されないような自然な勝ち方こそ、真の智謀といえる。

 

勢いを呼び込む

勢いは組織を強くなる。しかし、自ら勢いをつくるのは非常に難しい。

自分で勢いをつくることができなくても、何か勢いを感じる人、場所に乗っかっていけば成功につかめる可能性がある。

2014年安倍首相がインドを訪問した際、筆者がお願いしてまだ野党だったモディ氏との面会時間を作ってもらった。

あの時点で次期首相がモディ氏になるという筆者の読みを信頼して首相は特別に時間をとってくれた、これが勢いを呼び込むということではないか。

 

主導権

主導権を握るにはどうすればいいのか。

最もやってはならないことは、相手におもねって自分の考えや立場、原理原則を変えることだ。もし、そのようなことを一度でもしてしまえば、相手はますます自分のことを軽んじるだろうし、要求は大きくなる。

現代のビジネスにとっても、仕事相手との関係で主導権を握ることは重要である。最初に優位なポジションを手に入れてしまえば、その後の交渉が楽になる。

最初は相手の観心を買おうと安易に下手に出るのを控えるだけで十分である。初対面で相手を褒める際は舐められないように、会話の合間に自分の実力を誇示する具体的なエピソードを入れていくのがよい。

 

情報戦略

政府にとって情報機関の整備が急務であり、各国の情勢を正確に認識できれば、日本にとって有利な状況をつくり上げることができる。そして、情報は同盟国との関係を強め、国際社会での日本の地位を押し上げることにつながる。

アメリ財務省は情報機関を設置し、アルカイダタリバン北朝鮮に対して資産凍結を行った。資金の流れを把握することは、他国の外交政策がどう動いているかを知る重要な手がかりとなる。

日本国内外の金融情報を収集し、分析する専門組織が必要である。

 

戦略上重要

孫子が戦略上重要だと伝えているのは、相手の動きを見抜くことと同時に、自軍の動きを悟られないこと。そして相手が気付かぬうちに、圧倒的な戦力差をつくり、意表をつくタイミングで攻撃して勝利することである。

 

騙し合い

現代のビジネスにおいても、戦いとは騙し合いであることを念頭に置いておけば、相手が何を仕掛けてきても対応できるはずである。

売出し中の政治家や、独立したばかりの弁護士などは多少事実と違っても忙しくてスケジュールがぎっしりとアピールした方がいい。

米国の弁護士事務所では10回コールするまで電話に出るなと言われるが、急いで電話に出るとこの事務所ヒマなのかと依頼人を不安にさせてしまうからだそうだ。

 

情報活用

情報が溢れている現代においては、少し視点を変えれば誰もが日常生活の中から重要な情報を見つけることができる。

逆に、重要な情報というものはこれが重要な情報だとわかりやすい顔で近づいてくれることはない。

消費者金融業界では台所の綺麗な女には金を貸すなという言葉がある。

消費者金融にとっては几帳面に返済するような客よりも、台所が汚くても気にならないようなルーズな生活の方が、利子が膨らみもうけが増えるありがたい客である。

 

⬇️下記書籍参照