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『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』 感想

 

 

概要

本書は実力主義の欺瞞を暴き、正攻法を示す本である。

 

錯覚資産

人々が自分に対して持っている、自分に都合のいい思考の錯覚は、一種の資産として機能するということである。本書では、これを錯覚資産と呼ぶ。

 

認知バイアス

思考の錯覚は、認知バイアスによって引き起こされる。認知バイアスはとは、認知心理学の概念で、認知の偏りという意味である。

 

成功スパイラル

思考の錯覚は、成功者の成功確率を一般人の何十倍、何百倍も高くする。よく失敗は成功の母などと言われるが、実際には、成功のほうがはるかに成功の母である。次の成功をどんどん生んでくれる。

錯覚が成功スパイラルを作り出すのである。

 

学生と社会人

学生と社会人では、ゲームのルールが根本的に異なる。学生のうちは、勝敗は錯覚資産など関係なく、かなりの部分、実力だけで決まる。しかし、社会人になったら、錯覚資産を持つ者は人生はイージーモードの神ゲーになるが、錯覚資産を持たざる者は、人生はハードモードの糞ゲーになる。

 

 

才能があるかないか

才能があるかないかなんて、自分にも他人にもそうそう見分けがつかない。見分けがつくと思っているのは、だいたい思考の錯覚のせいである。

最初の企業と、成功者の2回目以降の企業では、成功確率が全然違うという点である。ひとたび成功した人が、何度も成功するのは、その人のやり方が正しかったからではなく、その人のやり方が正しかったからだと人々が錯覚するからである。

 

過大評価

人間には、実力という要因をプラス方向であれ、マイナス方向であれ大幅に過大評価してしまう認知バイアスがあるということである。

実際は成功・失敗はあなたが思っているよりも、はるかに実力以外の要因で決まっている。

 

サイコロを振る

実際に単に実力があるかどうかで、いい環境をゲットできるかどうかが決まるわけではない。かなりの実力があるのに、ひどい環境で働いている人だって多くいるし、大した実力がないのに、環境に恵まれている人だって多くいる。

何が違いを生んでいるかというと、錯覚資産と運である。

成功の主要な要因が運であるということは、サイコロを振る回数を増やさないことには、成功確率がなかなか上がらないということを意味する。

 

認知バイアスの種類

ハロー効果:一つのプラスの属性値に引っ張られて、他の属性値も底上げされてしまう現象。

少数の法則:統計的には、全然有意といえないようなごく少数のサンプル数のデータから、そのデータを示す法則性が真実だと思い込んでしまう。

運を実力だと錯覚する

後知恵バイアス:物事が起きてから、自分はそれが起きることを予測していたと考える傾向。

利用可能性ヒューリスティック:脳がすぐに利用できる情報だけを使って答えを出すこと。もっとわかりやすくいうと、思い浮かびやすい情報だけを使って、答えを出す認知バイアスのこと。

デフォルト値バイアス:取りうる選択肢の中で、過剰にデフォルト値を選んでしまう傾向。

認知的不協和の理論:自分の中で矛盾や葛藤があるとき、無意識のうちに、その矛盾を解消しようとする。

感情ヒューリスティック:好きなものはメリットだらけでリスクがほとんどなく、嫌いなものにはメリットもなくリスクだらけだと思う。

置き換え:答えるのが難しい質問を突きつけられると、無意識にうちにそれを簡単な質問に置き換え、簡単な答えを、元の難しい質問の答えだと思いこむ。

一貫して偏ったストーリーを真実だと思いこむ:すべての情報を与えられるより、一貫して偏った情報だけを与えられたほうが、魅力的で説得力があり正しいと感じる。

 

最大の特徴

思考の錯覚の最大の特徴は、その不可視性である。基本的に、意識の知らないところで、無意識が勝手に記憶を書きかえることで、認知バイアスが発生する。

 

錯覚資産を増やす

ハロー効果と利用可能性ヒューリスティックが掛け算されると、極めて強力な錯覚資産となる。なぜなら、ただでさえ人間の直感は、思い浮かびやすい情報を過大評価するのに、その思い浮かびやすい情報が、ハロー効果を引き起こすものだったら、相乗効果でとんでもない威力になるからだ。

ハロー効果が強くなれば強くなるほど、より多くの人の印象に残りやすく、思い浮かびやすくなる。多くの思い浮かべられやすい人は、それだけ良い環境をゲットできる。

また、より多くの人に思い浮かべられやすいという事実自体が、ハロー効果を生み出す。

もちろん、環境がよければ、よりよい経験をして、実力も身につきやすくなる。実力の増大と錯覚資産の増大が、お互いに相乗効果を及ぼしながら、複利で増えていくのである。

 

下記書籍参照