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『日本を貶める─「反日謝罪男と捏造メディア」の正体』 感想

 

概要

本書は、近年、筆者がさまざま雑誌などで書いた評論を整理し、加筆してまとめたものである。

 

丹羽宇一郎

丹羽(にわ)宇一郎氏の著作『習近平の大問題ー不毛な議論は終わった。』は、文化大革命を大絶賛した『毛沢東語録』なみの『習近平語録』ではないか。

元駐中国大使(元伊藤忠商事社長)で丹羽氏が社長をやっていた伊藤忠の日本人男性社員がおよそ1年間にわたり、スパイ容疑で中国の国家安全当局に拘束されているというニュースも届いている。そして2019年11月には、伊藤忠商事のこの社員に、懲役3年の実刑判決を言い渡されたことが外務省によって確認されている。一体この現実を丹羽氏はどう説明するのか。これでもまだこんな国との友好関係が維持できるという打ろうか。

イギリスの左派系『ガーディアン』紙が中国のプロパガンダの手口について興味深い記事を掲載している。簡単に要約すれば、中国にとって、メディアとは情報戦のツールでしかなく、中国共産党は目、耳、舌、喉となって情報発信してくれる第三者報道官を世界中に養成しており、それをメディア以外でも、大学教授やシンクタンクの研究員、元大使といった外交官や政治家も含まれる。そういった意味で丹羽氏の本『習近平の大問題』を中国共産党の代弁・詭弁として読めば、逆に習近平政権の弱点や日本懐柔工作の手口を透けて見えてくる。

 

駐中国大使に任命

丹羽氏を中国大使に任命したのは民主党政権時代の岡田克也外務大臣である。外務省の藪中事務次官以下省幹部やOBの猛反対にもかかわらず、岡田大臣が知り合いの丹羽氏を強引に大使に押し込んだというのが真相に近い。

当時から伊藤忠は社を挙げて中国市場にのめり込んでおり、日本政府を代表する大使に日中ビジネスの特定利害関係者を任命したことだけでも、岡田氏は外務大臣の資格を欠いた人物であることは明白である。

 

東トルキスタン

東トルキスタン新疆ウイグル自治区)では、現在約百万〜三百人ものウイグル人職業訓練の名の下に強制収容所に入れられて、臓器売買を含め、凄まじい弾圧が行われた。そこではイスラム教の棄教を強要され、収容者には毎日のように習近平中国共産党礼賛が行われた。

 

領土覇権

2017年に訪中したトランプ大統領に対し、習近平は太平洋は中国と米国が共存するのに十分な広さがあるので、二つの大国が意思疎通と連携を強化すべきだなどと臆面もなく発言している。中国の時代錯誤な領土覇権の意思は変わっていないことの証である。

 

尖閣と沖縄

日中間に領土問題など存在しない。中国は1969年に国連の報告書で東シナ海に石油埋蔵の可能性があることが指摘されると尖閣は中国のものなどと騒ぎ出した。

ところが現在では尖閣のみならず沖縄まで中国領だと言って憚らず、日本の御用学者を利用して琉球独立運動なるものを展開させている。

 

チベットウイグル南モンゴル

母国の歴史と言語を奪われ、文化は観光客用の人寄せパンダとして利用され、親子は引き裂かれ、世界一巨大な監獄と化しているのが、チベットウイグル南モンゴルである。中国は圧倒的な軍事力と13億人の市場を武器に、国際社会からの批判も内政干渉だとはねのけ、民族浄化を現在進行形で進めている。その巨悪になす術もなく、百名を越すチベット人が灯油を被って北京政府への抗議活動のために焼身自殺を試みている。

 

ライダイハン

ライダイハンといえば、ベトナム戦争に参戦した韓国軍が、現地でベトナム人女性を強姦・虐殺した事件で、強姦によって生まれて置き去りにされた混血児が数千〜三万人とも言われている。この問題は1999年に最初にスクープしたのは、韓国の左派系メディア『ハンギョレ21』である。報道を受けて激昂した退役軍人がハンギョレ社を襲撃していることから、韓国では長年にわたってタブーだったことがわかる。

 

チャイナ・ウォッチ

2018年末、英国の『ガーディアン』紙が興味深い記事を掲載した。

中国政府は、驚異的な視野と野望を持った世界的プロパガンダ戦略の一環として、メディア局を買収し、多数の外国人ジャーナリストを鍛え、中国のいい話を使えるという記事である。

この記事の中で注目されたのが、中国が資金を出した折り込み紙(『チャイナ・ウォッチ』)の発行数の図表に、毎日新聞が660万部と記載されていることだ。

『チャイナ・ウォッチ』とは、毎日新聞が2016年8月より毎日第四木曜日に折り込みで配布している4〜8ページの新聞のことである。紙面はオールカラーで中国の観光名所や著書のライフスタイルなど一目をひく内容であると同時に、日中友好をモチーフに、中国との経済協力や投資を煽ったり、習近平や一帯一路を礼賛する記事が多く、中には毎日新聞が発行しているものと誤解する購読者もいると思う。

 

朝日新聞

朝日新聞宮澤喜一首相が韓国を訪中する5日前、一面トップの記事で「慰安所 軍関与示す資料」と報じた。原典は中央大学の吉見義明教授が発見した資料だが、よく読み込めば、悪質な業者が不統制に募集し、強制連行しないよう軍が関与していたことを示しているものだった。

ところが、朝日は苦肉の策で軍による広義の関与であると問題を巧みにすり替え、日本軍の関与という印象操作をした。

 

主戦場

2019年4月に公開した映画『主戦場』。

朝日新聞の元記者である植村隆氏が激しく非難されているのを知り、慰安婦問題に興味を持ったという監督のミキ・デザキ氏である。

当初この映画は保守とリベラルと両論併記を謳っていた。

ところが、実際は慰安婦強制連行・性奴隷説を否定する保守派を叩くだけのための反日プロパガンダ映画であることが判明した。

ミキ・デザキ氏は、保守派の論客たちを姑息な手法で騙し、インタビューをしていた。

 

巨額のお金

植村氏の義母・梁順任氏は、韓国の太平洋戦争犠牲者遺族会会長であった。対日民間請求権訴訟団を結成して全員を集め、約15億円ウォンを騙し取った罪で起訴されたが、反日活動の功労者ということで無罪放免になっている。慰安婦問題は人権問題の裏で巨額のお金が動いた案件である。

 

ウイグル人権法案

2019年12月に、アメリカ議員下院は、中国で多くのウイグル族の人たちが不当に拘束されているとして、ウイグル族の人権侵害に関わった中国の当局者に対し、制裁の発動を求めるウイグル人権法案を可決した。すでに成立している香港人権法に次ぐ快挙である。

 

核実験の後遺症

ウイグル周辺での核実験に関し、世界ウイグル会議のため、2012年5月に来日したアニバル・トフティ氏。彼は1998年に秘密裏に核実験が行われた場所に入り、被害状況の調査を行った医師である。彼が撮影したロプノール・プロジェクトには中国がひた隠しにする悲惨な映像が映っている。中学生になっても歩行すらできない男の子や、奇病患者、白血病患者の女性など明らかに核実験の後遺症と思われる人たちが撮影されている。

 

沖縄知事

沖縄県知事選で辺野古移設反対を掲げた玉城デニー氏が、自民党推薦を破り、初当選した。

今回の沖縄県知事選結果を誰よりも喜んでいるのは、中国政府であったであろう。その証拠に中国「環球時報」はデニー知事の誕生を、沖縄人民が日米に重大な勝利を収めたと大絶賛した。

中国はアジア太平洋で覇権を握るため、日米同盟分断、沖縄と日本本土の分断をはかり、様々な工作を仕掛けてきた。この最たるものが琉球独立運動である。

 

マサダの砦

マサダの砦とはイスラエル死海のほとりにある要塞。紀元73年にローマ軍に囲まれたユダヤ民族が数年間籠城したのち、千人近くが奴隷なるより民族の尊厳と誇りをといって集団自決を遂げた場所である。現在でも国民皆兵制のイスラエル軍の入隊式はマサダの頂上で行われ、新兵はマサダは二度と陥ちませんと宣誓して国防を誓い、イスラエル軍は不敗神話を産み出し続けている。

国家とはそうした過去の歴史を教訓にして、強靭化され、より強い集団に生まれ変わっていく。然るにこの日本では、ノーベル賞作家までが、一度も現地取材をすることもなく、命を賭して戦った軍人たちを悪の巨魁などと誹謗して、世論を分断し、国内を混乱に陥れている。

 

 

下記書籍参照