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『日本人の原点がわかる「国体」の授業』 感想

 

概要

本書は、未来を担う若者に、日本人としてこれだけは知っておいて欲しいと思うことを講義した内容に加筆修正したものである。

 

自由の国

アメリカはどんな国かといえば、「自由の国」である。もし自由の国でなくなったら、アメリカはアメリカではなくなってしまう。

自由こそがアメリカ人のアイデンティティの根本なのである。なぜかというと、アメリカ建国の物語が、自由を勝ち取る戦いの物語である。

独立以前のアメリカは、イギリスの植民地である。アメリカにおける植民地開拓の物語は、1620年、英国国教会が主流だった絶対君主制のイギリスから、総勢102のピューリタンが、信仰の自由を求めてメイフラワー号で北アメリカに移住したことから始まる。

 

平等

フランスの国体は平等である。

フランス革命は、王の圧政に苦しんだ人々が18世紀に起こした市民革命である。

フランス革命の思想的なバックボーンの一つが、アメリカ独立宣言を参考に書かれたフランス人権宣言である。アメリカとフランスの国体は、似ているが重点を置く部分が違う。アメリカは自由に、フランスは平等に重点が置かれている。

革命の目的として、彼らは平等な社会をつくろうとした。

フランス革命には自由・平等・博愛という三つの精神的支柱があるが、その真ん中を占める概念は平等である。

 

天皇だけは替えがきかない

日本で唯一、天皇だけは替えがきかない。

内閣総理大臣を任命するのは天皇のため、皇居宮殿で天皇に任命されなければ内閣総理大臣最高裁判官も成立しない。すべての閣僚も同様で、天皇の認証がなければ、閣僚にはなれない。総選挙は天皇が公示することから始まる。衆議院の解散も、天皇の国事行為だから、天皇不在では衆議院の解散すらできない。

立法・行政・司法のすべての機能は天皇がなければ動かない仕組みになっている。

わが国の歴史で、天皇の任命を受けずに行政の責任者の地位に就いた者は一人もいない。

天皇は国会が議決したものを粛々と承認し、公布なさるだけのため、天皇が担うのは権力ではなく権威である。権威ある天皇が公布した法律だから、国民も守る。

公布とは、成立した法律を誰でも閲覧できる状態に公に示すことを意味する。だから法律は公布されて、施行日を迎えることで、効力を持つことになる。

 

女性天皇女系天皇

歴代天皇125代の内、女性天皇は八方10代の先例がある。八方10代というのは、二方の女性天皇重祚、つまり、退位の後に、再び即位なさったのでこのような表現である。

八方10代の先例があるといえ、125分の10ということは、天皇は男性であることが原則で、女性天皇はきわめて異例なケースだということが分かる。10代の女性天皇は、その子息が即位した例は一度もなく、いずれも一代限りで本流の男系男子に皇位を戻している。

皇室に生まれた女性には、特有の役割がある。それは、伊勢の神宮の祭主を担うことである。

二千年に及ぶ男系継承の伝統に対して女性の権利などを主張しても、何の意味もない。男系継承の原理は女性蔑視には当たらない。

天皇になるのは義務であって権利ではない。

 

女系天皇の問題点

女性天皇の子が天皇に即位すると、歴史上初めて、歴代の男系の血筋を引かない天皇が出現することになる。それを女系派は女系天皇と呼んでいる。女系天皇なるものは、一度も先例もない。

男系とは女性を受け入れ、むしろ男性を排除するものである。皇室は民間出身の女性を受け入れてきたが、民間出身の男性を皇室に入れたことは一度もないからである。

歴史を一貫して天皇が継承しているのは家ではない。血統なのである。

 

宮家

宮家とは、いざというときに天皇を出す家を意味する。いざというときとは、まさに天皇に男系男子の皇位継承者が不在となったときである。

これまで宮家から天皇を立てたのは三例ある。

天皇の直系に男子がいない場合、直系の女子ではなく、傍系の男系男子を擁立することによって、皇統を繋いできた。

 

「和」

和の精神こそが、日本の建国の精神だということである。日本国民は、和の精神によって統合されている。

和とは自分のことは後回しにする精神である。「自分のことはあと、まずは仲間のために働こう」「正しく生きた先に自分の幸せがある」と思うことである。

 

明治天皇

日清戦争が始まって大本営の広島移動に伴って、明治天皇も広島にお移りになる。

天皇の居所なので立派なものが計画されたが、立派なものは一切不要であると、寝室と執務室を分けることすらお許しにならなかった。

日露戦争のとき、緊急のことがあれば、いつでも上奏せよという御下名に従い、伊藤博文明治天皇の昼食時に緊急の案件を奏上した時の話である。横目で陛下が召し上がっているものを見てしまった。汁物も付け合わせも何もない。ただの米を梅干し一粒でお召し上がりになっていらっしゃったというのである。

 

日本国民統合の象徴

二千年来、天皇と国民は苦楽を共にしてきた。天皇は国民のことを我が子のように愛し、国民は天皇のことを親のように慈しんできた。このように国の統治を全員で協力して成し遂げるという空気が日本にはあった。

 

憲法草案

大日本帝国憲法を起草したのは、井上毅という人で、井上は一人で大日本帝国憲法の草案を書き上げた。

古事記』『日本書紀』を総合的に読みん込んだ井上は、建国の精神である崇高な概念を一言でいいきる条約にまとめた。

それが「大日本帝国万世一系天皇ヲ治ス所ナリ」である。

しらす」の意味は「天皇が広く国の事情をお知りになることで、自然と国が一つに束ねられること」で、天皇が存在することによって自然と国がまとまるという和の精神に即した言葉である。

 

祈る存在

天皇とは何ですかという質問に一言で答えるとしたら、祈る存在である。

日本の天皇は、皇紀2673年間どの時代においても、天皇が国民の幸せを祈らない時代はない。これが、天皇が日本をしらすということである。

 

マッカーサー元帥

終戦時、昭和天皇マッカーサー元帥の前にお進みになった時に発せられた、有名な言葉がある。

マッカーサー元帥は最初、天皇が命乞いをしに来ると考えていた。

昭和天皇は開口一番、マッカーサー元帥の想像すらしなかった言葉を発せられた。「この戦争のすべての責任は自分にある。自分の命はどうなっても構わない。一億の民を飢えさせないで欲しい。重臣たちや将兵たちは私の命令に従って動いただけであるから私一人を処刑してくれ」と仰せになったのである。

このとき、マッカーサー元帥は昭和天皇の手を取って自分は初めて神のような帝国の姿を見たと言いました。また、元帥はその日の日記に、天皇は日本における最上の紳士と記している。

 

歴史観

民族の価値観は一つではなく、複合的なものである。民族の価値観はおおむね、三つの柱によって成り立っているといわれる。一つ目は自然観で、人間を取り巻く大自然をどう捉えるか。二つ目は死生観で、人生というものをどう捉えるか。そして三つ目が歴史観である。

日本からほぼ失われてしまったのが歴史観である。

これはすなわち国家観といってよい。建国の経緯や精神、日本神話を知らず、国家を見る座標軸を持たないまま、多くの人が個人主義や拝金主義に傾いている。

 

民共

君民が一体となり、君民がともに国を治める「君民共治」こそが、日本の伝統的な統治形式なのである。日本は君民一体だから、君に主権があるということは、民に主権があるということであり、同じように、民に主権があるということは、君に主権があるということを意味する。

 

女性宮家

創設というのは、女性皇族が民間から婿を取ることを意味する。現実のものとなれば、皇室の歴史上初めて民間出身の男性が皇族の身分を取得することになる。

そして、その子や孫が将来の天皇となった場合、男系継承の原則が崩され、初の女系天皇が誕生することになる。

 

日本の価値観

人種差別の撤廃を国際会議で初めて提言したのは日本である。日本は国際連盟設立にあたり、人種差別撤廃を提言したのである。これは、国際会議の席で人種差別撤廃が議論された初めての出来事である。

ところが、ウィルソン米大統領が強く反対したため、日本の提案は葬り去られ、幻の条項となってしまった。

人種の平等は国際社会の常識となっているが、これを世界で最初に提言したのが日本である。

 

戦争に負ける

国の好感度に関する各種調査では、日本人は世界から高く評価されているにもかかわらず、日本人の誇りの低さや、愛国心の欠如は、世論調査の結果からも読み取れる。

戦争に負けるということは、こういうことである。

 

できること

現代日本を生きる若者ができることは、日本を学ぶことである。私たちは日本に生まれ育った。祖国日本のことを知ることは、わくわくすることの連続である。

そして、日本のことを学ぶと、私たちは自ずと、真っ当な日本人の発想をすることができるようになり、美しい日本人の振る舞いができるようになる。

 

下記書籍参照